先天性サイトメガロウイルス感染症とサイトメガロウイルスワクチンの話題

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先天性サイトメガロウイルス感染症が疑われる児のフォローアップと治療

厚生労働省科学研究費補助金成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業、
「先天性サイトメガロウイルス感染症対策のための妊婦教育の効果の検討、
妊婦・新生児スクリーニング体制の構成及び感染新生児の発症リスク同定に関する研究」
のサイトに記載されている文章を引用しますと、
以下のように記載されています。

 

 

出生児の精査、治療とフォローアップ</strong>

 

 

 先天感染が疑われる児に対しては、新生児尿CMV PCR検査のほか、
眼底検査、超音波断層法、CT、MRI、髄液PCR、聴性脳幹反応(ABR)検査などを実施する。
臍帯血ないし新生児血のCMV IgM検査を行う。

 

 

 新生児尿でPCR法ないしウイルス培養同定法で陽性で先天性CMV感染と診断される。
先天感染児の約半数は血清CMV IgMが陰性となる。

 

 

 ABR異常は、しばしば生後数ヶ月後に出現するために、新生児期Passであっても、
定期的にフォローし再検査が必要である。

 

 

 症状がある場合、GCVやVGCVによる治療について、小児科専門医と相談する。

 

 

このように症状がある場合、治療を相談する、という記載がなされています。

 

 

では、症状がある場合、というのはどのような場合なのか?

 

 

厚生労働省研究班で作成した治療プロトコールによりますと、
治療対象は以下のように決定されています。

 

 

【対 象】
 症候性先天性CMV感染児で、以下のすべてを満たすこと。
 (1)治療開始時点で原則として生後30日以内
 (2)治療開始時点の体重が 1,200 g以上
 (3)治療開始時点での修正在胎週数32週以上
 除外項目:
 (1)VGCVの投与に関しては、薬物の吸収に支障をきたすような消化管障害の存在または既往
   (例えば壊死性腸炎)
 (2)クレアチニン >1.5 mg/mLまたはCCr(10 mL/min/1.73 m2)
 (3)VGCVまたはGCVによる治療の実施が困難となるような他の重症疾患を有する場合

 

注1)「症候性」には
・中枢神経系障害:(1)小頭症、(2)脳の画像異常、(3)脳脊髄液(CSF)検査値異常、(4)脈絡網膜炎、(5)聴力障害、(6)CSFよりCMV-DNAを検出
・中枢神経系外障害:(1)血小板減少、(2)紫斑、(3)肝腫大、(4)脾腫、(5)子宮内発育遅滞、(6)肝炎
を含む。ただし、各項目の重症度からみた「症候性」の定義はまだ明確ではなく、例えば「脳の画像異常」についてもどこまでを含むのかについてはコンセンサスが得られていない。

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